喫茶猫屋堂の近くの公園に咲いた満開の金木犀の香りと秋の贅沢なひととき〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者

- 11月1日
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秋の空は高く、風はやわらかい金色をまとっている。
喫茶猫屋堂の近くの公園を歩くと、ふと鼻先をくすぐる甘い香りに足が止まった。金木犀が満開だった。青空を背に、無数の橙色の花が風に揺れ、まるで空氣そのものが花蜜を溶かしたように、やさしく辺りを包み込んでいる。
子どものころ、どこかの路地で同じ香りに立ち止まった記憶がよみがえる。懐かしく、胸の奥がじんわりと温まる。秋の陽射しに照らされたベンチには、コーヒー片手に本を読んでいる人、犬とゆっくり散歩している人――それぞれの時間を楽しむ姿があった。
今日は朝の準備を終えて少し外に出たら、ちょうどこの香りが風に乗って流れてきたのだ。施術を始める前のこの静かな時間が、なんとも贅沢だと思う。
店のガラス越しに見る公園の景色もまた美しい。常連のお客様がゆっくりとコーヒーを飲みながら笑っている姿が見える。そんな穏やかな空間の中で、ひとりひとりの身体と向き合う。
「最近、朝が冷えるね」
「そうそう、でも金木犀が咲いたら、なんだか元氣になる」
そんな何氣ない会話の中に、季節のリズムを感じる。身体もまた自然の一部なのだ。寒暖の差や風の流れに呼応して、内側の巡りも変化していく。施術をしていると、その変化が指先から伝わってくる。温かさが広がり、息が深くなっていく。まるで身体の奥で、小さな金木犀の花がほころぶような感覚だ。
施術が終わるころには、窓の外の光も少し傾いている。公園の金木犀が夕日に照らされ、さらに濃く香り立つ。
「なんだか、心まで明るくなったようです」
そう言って笑顔で帰られるお客様の背を見送りながら、私もまた深呼吸をひとつ。
金木犀の香りが秋の贅沢。
忙しい日常の中で、ふと立ち止まることの豊かさを教えてくれる。
その香りに包まれながら、今日もまた小さな「緩み」の時間を届けていこうと思う。
喫茶猫屋堂整体





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