痛みの先にある解放感だけではなく、柔らかく迎え入れられるような始まり〜新宮町花立花にある喫茶猫屋堂にて〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者
- 9月4日
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新宮町花立花にある喫茶猫屋堂の扉を開けると、珈琲豆を焙煎したばかりの香ばしい匂いと、木の温もりを感じるテーブルの並ぶ空間が広がる。ここで新しく始まったCS60の施術は、店内の静かなざわめきと溶け合い、日常のひとときを特別な時間へと変えてゆく。
施術を受ける人々は、不思議と同じ順路をたどる。まずは足に触れられ、思わず声が漏れるほどの「痛み」を体験するのだ。その痛みの奥には、どこか懐かしいような感覚が潜んでいて、終わるころには不思議と足取りが軽快になっている。階段を降りるときに分かる人もいれば、椅子から立ち上がる瞬間に気づく人もいる。――まるで、眠っていた身体が再び活性化されたように。
けれど、私は時折考える。なぜ、その入り口が「痛み」でなければならないのだろう、と。初めて受けた日のことを今でも覚えている。踵にCS60をトントンと当てられたとき、全身に響くような痛みが走り、正直なところあまり得意な感覚ではなかった。施術のあと足はよく上がるようになり、歩幅も広がったのだが、それでも「踵トントン」だけは自分の施術に取り入れていない。
そんな折、ふと思い出すのが、自宅の隅に置いてあるストレッチボードである。シンプルな器具だが、足をゆるやかに伸ばすだけで、身体全体の巡りが変わっていくのを感じる。もし施術の前に、このストレッチを取り入れたらどうだろう。足首やふくらはぎが少しでも柔らかくなれば、最初の「痛み」を和らげ、より自然に身体の変化を迎えられるのではないか。
ボードに立ち、背筋をすっと伸ばす。ふくらはぎの奥にじんわりと伸びる感覚。わずか数分のことだが、それだけで呼吸が深くなり、胸の奥まで風が通るようだ。簡単で、続けやすく、しかも効果が目に見えて感じられる――そんな方法が、施術の世界をさらに豊かにしてくれるかもしれない。
喫茶猫屋堂の窓から差し込む午後の光の中で、私は新しい試みを思い描いていた。ここで過ごす時間が、痛みの先にある解放感だけではなく、柔らかく迎え入れられるような始まりになればいい。珈琲の香りとともに、身体と心がほっと緩む――そんな未来を信じている。
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