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敬老の日、祖父の思い出、年を重ねていくほどによくなっていくもの。CS60LOHAS北九州緩み

遠くでツクツクボウシが鳴く九月の空は、夏の名残りをわずかに抱きながらも、どこか澄んだ涼しさをまとっている。

この日を迎えるたびに、私は「老いる」ということの意味を静かに考える。


人は年を重ねれば、身体の機能は少しずつ衰える。

だがそれだけではない。むしろ、その逆に、歳をとることでしか手にできないものがある。

心の幅が広がり、見えていなかったものに氣づき、ほんの少しだけ優しくなれる。

それは若さでは決して味わえない人生の奥行きであり、尊い贈り物のように思える。


私の父方の祖父は、大正十三年生まれ。もし今も生きていれば百一歳を迎えていた。

だが彼は、私が五歳の時、五十九歳という若さで世を去った。

そのため、私に残されている祖父の記憶は、ほんのわずかだ。


黒崎のそごうで、超合金のロボットを買ってもらったこと。

バンタイプのキャンピングカーの小さな冷蔵庫に、コカ・コーラが冷えていたこと。

子ども心に焼きついたのは、それくらいの短い断片にすぎない。


けれども、人づてに聞く祖父の姿は、今も私を刺激し続けている。

黒いクラウンを乗りこなし、自宅の基礎工事を自ら手掛け、少しずつ建築を進めていったこと。

メグロというバイクにまたがり、風を切って走っていたこと。

その姿を思い浮かべると、血の中に受け継がれた「器用さ」のようなものを感じずにはいられない。

祖父の生き方は、私の奥底に、確かに流れているのだ。


では、亡き祖父は、今の私に何を望むだろうか。

それはきっと――「自分の人生を、自分の足で歩け」ということではないか。

他人の期待に縛られて生きるのではなく、自らが幸せになり、その姿を誰かに見せていく。

もしも祖父が「人の幸せが自分の喜び」と信じていたなら、私がすべきことはただ一つ。

自らの喜びを大切にし、その余韻を周りに分け与えるように生きること。


敬老の日に、そんな思いが胸をよぎった。

そしていつか、この場で祖母の話も綴るだろう。

祖父母の物語は、私にとって家族の記憶であると同時に、未来へとつながる道しるべでもあるのだから。


CS60LOHAS北九州緩みは、今日もまた一人ひとりの心と体に寄り添いながら、

「老いることの豊かさ」と「生きることの歓び」を静かに見つめている。


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