【深海より深い父心――中間市の潜水士さんと、レッドブル】
- 管理者
- 4 日前
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皆さんこんにちは。
中間市近郊でCS60の出張整体を行なっておりますCS60LOHAS北九州緩みです。
ある日の午後、中間市の静かな住宅街を訪ねました。今回CS60の施術でお伺いしたのは、現役の潜水士として働く男性のご自宅です。
潜水士――それだけで私の中に、深海の厳しい世界、限界の気圧、そして絶対的な信頼の中で生きる職人の姿が浮かびました。
ドアを開けて迎えてくれた男性は、確かにその印象そのまま。
体格が良く、言葉少なで寡黙な雰囲気。
けれどもその目の奥にある静かな優しさと誠実さは、一瞬で伝わってきました。
施術の準備をしながら、少しずつ打ち解けていくと、彼がふとこんなことを話してくれました。
「昨日の夜な、息子にレッドブル買ってきてくれって言われて」
聞けば、その息子さんは今20歳。専門学校で理学療法士の取得を目指していて、重要な試験に向けて夜遅くまで机に向かっているそうです。
「夜の10時過ぎに“徹夜で勉強しよるんやけど、睡魔と戦っとるけ、レッドブルお願い!”ってな。
普段、あいつ甘えること少ないから、ちょっと嬉しかったんよ」
照れ隠しのように笑いながら、すぐに車を出して近くのコンビニに向かったそうです。
売り場に着いたら、棚の前でしばらく悩んだといいます。
「ノーマルにするか、紫にするか、黄色にするか…。
受験にはどれが効くんやろうな、って。結局3本、全部買った」
真剣な顔で選んでるその姿を想像して、つい笑ってしまいました。
「それで、渡したら“ありがとう!これでいける!”って飲んで、
10分後には、机の上でいびきかいて寝とったわ。ウシガエルのような寝息でな」
思わず私も爆笑してしまいました。
「おい、それ翼どころか羽毛も生えてないやん、って突っ込みたかったんよ」
そう言って、自分でも笑いながら肩をすくめていました。
施術中は、そんな微笑ましいやりとりを思い返すように、穏やかな空氣が流れました。
潜水士という、常に命を張るような厳しい職場で働く彼の身体は、やはり筋肉に張りがあり、特に背中の緊張が強く残っていました。
「水中ってな、静かだけど緊張感が抜けん。
潜ってるときは、息子のことも、飯のことも、忘れる。
でもな、浮上してきたとき、頭にまず浮かぶのは…息子の顔なんよ」
この言葉に、私は言葉を失いました。
深海よりも深い父の想い――その静かな愛情が、彼の身体にも、言葉の端々にも滲んでいました。
施術を終えたあと、彼がこんなことをぽつりと。
「レッドブルの件な。
寝る直前に“お父さん、あれ、よく効いたよ”って笑って言ってきたんよ。
こっちは効いてないと思ったけどな。
あれ、たぶん…“ありがとう”って意味やったんやな」
言葉にならない“ありがとう”を、照れ屋の息子さんなりに伝えていたのでしょう。
父と息子。あまり多くを語らない者同士の、あたたかな一夜の出来事でした。
日々、CS60の施術を通じて出会う方々との物語は、実にさまざま。
けれども共通しているのは、“人のあたたかさ”です。
中間市のこちらの潜水士さんのように、厳しい世界で黙々と働きながら、家族を大切にしている姿に、私はいつも心を打たれます。
これからも、心と身体に触れる旅を続けていきたいと思います。

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