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【緩み録 第二章】拍手と抹茶と、氣の道すじー福岡県中間市のCS60施術


その風はやさしく、空はどこまでも高く澄んでいた。

私は小さな旅へと出かけた――福岡県中間市。

歴史と静寂が息づくその地で、新たな出会いが私を待っていた。


施術に伺ったのは、神道の研究を長年続けておられる男性のご自宅。家屋にはひんやりとした神聖な氣が漂い、太い杉の柱一本にも静けさが宿っているようだった。


施術は腰の違和感についてだったが、そこに原因はなかった。

手を当てて、体の声を聴く――そして氣が流れた先は、「おなか」。

「では、おなかを少し触れますね」

CS60をそっと添えた瞬間、静かに、確かに、何かがほどけた。

深く張っていた緊張が、音もなくほどけ、まるで川底にたまった澱が流れ去るように、腰の違和感もふっと消えていった。


「……楽になりました」その言葉に、私もまた深く息をついた。

施術のあとは、ご自宅のリビングで少しお話を。神道の研究者らしく、話題は次第に「氣の通し方」へと移っていく。


「腕相撲、しますか?」


まさか、ここでその展開になるとは。だがご主人はにこやかに、しかし確信をもって言った。

「腕相撲をする時、相手に礼をすると、自分の力が強くなるんですよ」

試しに、何もせず挑んでみる――ふつうの力。次に、一礼してから再び手を合わせた。

……不思議なほど、力が通った。


「さらに、神道の作法で“一揖(いちゆう)二拝(にはい)四拍手(よんはくしゅ)一拝(いっぱい)一揖(いちゆう)”をしてみてください」


半信半疑ながら、教わったとおりに礼をし、拍手を打ち、祈るようにもう一度手を置いた。

――驚いた。

体の芯から、何かが立ち昇るように力が湧いてきたのだ。ただの「力み」ではない、もっと静かで深い“芯”からの力。


「礼とは、天地とつながる行為なんです」そう語る彼の言葉が、胸に残った。

ほんの少しの意識の違い。何氣ない日常の所作に、古くからの智慧が宿っている――そんな氣づきが心に灯る。

ふと、ご主人が立ち上がる。

「抹茶をどうぞ」

目の前に差し出された一碗の抹茶。その色は深く、香りはやわらかで、心まで静めるようだった。

添えられたのは、「若鮎」という清流を思わせる和菓子。

それを口に含んだ瞬間、すべてがとろけていくようだった。

私の中に流れる、静かな波紋。拍手、礼、茶、和菓子、そして人の手――すべてが、ひとつの大きな氣の流れとしてつながっていた。

今日もまた、新しい扉がそっと開いた。

CS60LOHAS北九州緩みの旅は、まだまだ続く――。

(つづく)

抹茶

 
 
 

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