きゅうりのおいしい食べ方について〜直方市CS60施術日記〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者
- 6 日前
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きっかけは一本のLINEだった。
「ふくらはぎが、ずっとダルくて……」
その方は直方市に住む女性で、声の調子からは、長い間その鈍い感覚と付き合ってきたことが窺えた。
玄関のすぐ奥に、木目のきれいな床が伸びていた。
和室へ続く廊下を歩きながら、私は胸の奥で、静かに呼吸を整えた。
柔らかな敷き布団が敷かれていた。
ふくらはぎ、すね、足首、そして膝裏。
一つひとつ、そこに眠っていた滞りを探し出して、静かに、丁寧に、CS60で流していく。
奥様は目を閉じたまま、ほとんど言葉を発さなかった。けれど、その指先からほんの少し力が抜けていくのが、確かな手応えとして伝わってきた。
「なんだか……楽になったみたいです」
施術が終わった後、冷たいほうじ茶とともに、少し大ぶりなビニール袋を手渡された。
中には、見慣れないきゅうり。
太くて、トゲトゲしている。まるで、昔の夏の畑からそのまま飛び出してきたような。
「今では珍しいんですよ」と奥様が笑った。
家に帰り、そのきゅうりたちを台所に並べた。
きゅうりというのは、静かな野菜だ。包丁を入れた瞬間、ふっと香りが走る。
ぶつ切りにし、ジップロックに詰める。
エバラキムチの素を注ぎ、カットしたにんにくを加え、封をして冷蔵庫へ。
漬かる時間が、まるで呼吸のようだった。
翌朝、LINEが届いた。
「昨日のきゅうり、ほんっとうに美味しかったです。ご飯がすすみました。こんなに美味しくなるなんて……」
ああ、喜んでもらえてよかったと思った。
身体の重さがほどけたことも。きゅうりの、あの滋味も。
ふくらはぎに溜まったもの。
言葉にできなかった、鈍さの正体。
そして、食卓に生まれた小さな驚き。
人は時に、自分の中の滞りにさえ氣づけない。
けれど、それはちゃんと、きゅうりのように、静かに語りかけているのかもしれない。
そして、人の命につながることを待っているのかもしれない。

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