スパイスの香りと、からだのめぐりの物語――なぜスパイスカレーはおいしく、飽きないのか―喫茶猫屋堂整体〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者

- 11月29日
- 読了時間: 2分
カウンターの向こうで、鍋の中のカレーが静かに息をしていた。
小さな泡が、リズミカルに弾けては消える。
その香りは、遠い国の朝の市場を思わせるように、どこか懐かしく、そして胸の奥をくすぐる。
「スパイスって、不思議だよね。」
そうささやいたのは、常連さんの女性だった。
今日は施術の帰りに、近くのカレー屋へ寄った帰りだという。
頬はほんのり赤く、心なしか満ち足りた表情をしている。
その氣持ちは、よく分かる。
スパイスは、ただの香辛料ではない。
ひとつひとつが個性を持ち、役割を持ち、まるで小さな楽団のように響き合う。
ターメリックの黄金色は、大地のあたたかさを思わせ、
クミンの香りは、旅の始まりを告げるよう。
コリアンダーがそっと丸みをつけ、カルダモンが清らかな風でふわりと包む。
けれど、スパイスカレーの魅力は味だけではない。
口に運んだ時のあの感覚――
からだの中で、小さな花が一枚一枚開いていくような、あのやわらかな広がり。
食べているうちに、呼吸が深くなる。
手足の先まで、やさしい熱が届いていく。
それはまるで、からだの中の川がゆっくりと目を覚まし、
静かに流れ始めるような感覚。
「だから飽きないのかもしれない。」
誰に向けたわけでもなく、私はつぶやいた。
同じカレーでも、昨日と今日では違う。
同じスパイスでも、季節や氣分によって感じ方が変わる。
――まるで、人の心やからだのように。
その変化のゆらぎを、たのしむ。
自分の中の流れを感じ、寄り添い、整えていく。
そんな時間は、どこかCS60の施術にも似ている氣がする。
触れることでめぐりが生まれ、呼吸が整い、
深いところで何かが静かにほどけていく。
スパイスカレーが美味しく、飽きない理由。
それは、いまの自分と対話する料理だから――
食べるたびに、新しい自分に出会える料理だから。
鍋のそばに立ちながら、私はふと微笑んだ。
今日も世界はゆっくりと動いている。
香りに包まれながら、
からだの流れと、心の流れと、
小さなひと休みの時間をたのしもう。
――スパイスの香りは、今日もすこしずつ、未来をひらいている。
喫茶猫屋堂整体
CS60LOHAS北九州緩み





コメント