夜に咲く光のかけら——直方市のハーブと手作りアクセサリー
- 管理者
- 5月4日
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皆さんこんにちは。
北九州市近郊でCS60の出張整体を行なっておりますCS60LOHAS北九州緩みです。
先日は直方市の住宅街に佇む、こぢんまりとした一軒の家にお伺いしました。
手入れの行き届いた庭には、ラベンダーやローズマリーやミント、カモミールにタイム、色とりどりの季節の花々が静かに風に揺れていました。
施術が終わったあと、その男性が庭を案内してくれました。
彼は手作りのアクセサリーをネットで販売しているクラフト作家さん。
花も育てるし、石も磨くし、デザインもする。まるで自然と美の架け橋のような人です。
ハーブの種をいくつかいただいたあと、作品を見せてもらいました。
透明なレジンの中に、彼の庭で咲いた花たちがキラキラと輝いています。
その一つひとつが、まるで宇宙の中に息づく小さな星のようでした。
鮮やかなミモザの花が、優しい光の中でふわりと浮かぶペンダント。
黒、ピンク、金の色彩が絶妙に絡み合った髪留め。
そして、小さなガーネットやエメラルド、サファイアをレジンに埋め込んだブローチは、まるで星座のように輝いていました。
「素晴らしいですね」と伝えると、彼は照れたように笑いました。
「ありがとうございます。でも、あれこれやってるうちに自然とこうなっていきました。」
たしかに、作品からは「こう作ろう」と思って生まれたものというより、
素材がそのまま「こう在りたい」と語っているような、自然で柔らかな完成度が感じられました。
部屋の一角には、未来的な小さな装置がぽつんと置かれていて、私はそれに目を奪われました。
「これは何ですか?」と尋ねると、「紫外線を出すレジンを硬める機械です」とのこと。
あれだけ日当たりが良い場所で、しかもこれだけの自然素材に囲まれていて、
どうして人工的な紫外線を出す機器が必要なのだろう——そう思わずにいられませんでした。
私の疑問に氣づいたのか、彼はぽつりとつぶやきました。
「夜になって、急に作りたくなる時があるんですよ。」
静かな夜の庭。風の音や虫の声だけが聞こえる中、彼は一人で小さな光の結晶を作っているのでしょう。
日中に咲いた花を、夜の静けさの中でそっと閉じ込める。
まるで、誰にも知られず咲いて、誰にも見つけられずに散っていった花に、もう一度光を与えるように。
「夜って、不思議ですよね。昼間作ればいいのに、夜にしか出てこないアイデアとか、形とかがあるんですよ。」
彼の言葉に私は深く頷きました。
誰かのために作っているようでいて、
でも、どこかで自分のために灯している小さな光。
それが彼の作品の底に静かに宿っている、温かさの正体だったのかもしれません。
夜の光と静寂の中で生まれたアクセサリーたち。
それらは、朝に受け取ったハーブの種と同じく、
そっと手のひらに乗せられ、人から人へ渡っていく。
時間の流れに逆らわず、
でも確かに存在を刻むような、
彼のものづくりの姿勢に、私は深く心を打たれました。
私もあの日いただいたハーブの種を、
そろそろ蒔いてみようと思います。
きっとそこにも、小さな奇跡があると信じて。

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