深海からの贈り物 ― 金目鯛の煮付けと、ひと粒のムーンストーン。喫茶猫屋堂整体〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者

- 12月7日
- 読了時間: 3分
今夜の台所には、湯氣と甘い醤油の香りが立ちこめていた。
鍋の中では、金色の鱗を持つ金目鯛が静かに煮えている。
冬の海で育った金目鯛は、脂が乗り、身がふっくらとして美しい。
その姿を眺めながら、私はゆっくりと木べらを動かしていた。
弱火で静かに時間をかける。
コトリ、コトリと鍋が揺れ、厨房の小さな音が、まるで潮騒のように耳に届いた。
やがて出来上がった煮付けを皿に盛り、
ふと金目鯛の目の奥に 透明な球体 が光っているのに氣づいた。
指先でそっと取り上げると、それはまるで
月の光を閉じ込めたムーンストーンのような輝き を放っていた。
透き通り、丸く、どこか懐かしいような温度を感じる。
「これは海からの贈り物だ。」
ふと思った。
深い海の底で、暗闇の中でも前を見つめ続けていたレンズ。
魚が生きるために必要だった、唯一の光を捉える場所。
その小さな球体は、透明の中に命の記憶を宿しているようだった。
私は掌にのせて、しばらく眺めた。
光が当たるたび、
青く、乳白色に、そして月のように柔らかく輝き、
どこまでも静かに心を落ち着かせてくれる。
この瞬間、胸の奥で何かがふっとほどける感覚があった。
まるで深海から吹きあげた、静かな潮風のように。
言葉では説明できないけれど、
身体の巡りがふわりと温かく広がっていくような氣がした。
深海は、静けさの象徴だ。
視界のない世界で、わずかな光を探して進む場所。
そこでは、余計な音や情報は存在しない。
あるのは、ただ 命のリズムだけ。
CS60の施術を続けるなかで、
私はしばしば人のからだの内側に、
深海にも似た静けさを見ることがある。
そこには、
急がなくていい時間があり、
ただ呼吸の音だけが響く。
海の底からゆっくりと浮かび上がるように、
からだの巡りが穏やかに流れ始める。
そんな瞬間に立ち会うたび、
私は「生きている」という温度を感じる。
今日、金目鯛の目から現れたムーンストーン
それは単なる硬い球体ではなく、
私にとっては 深海の記憶そのもののような気がした。
静けさと、光。
闇と、希望。
命のレンズ。
食卓に置かれた透明の球は、
やさしく光りながら、静かに語りかけてくる—「どんな暗闇の中にも、必ず光はある」
「深く潜った分だけ、見える景色がある」
ふと、私は思う。
今日のこの小さな出来事は、
きっと忘れられない贈り物になるだろう。
深海からの、静かで確かな贈り物。
そして今夜も、
CS60LOHAS北九州緩みで、ひとりひとりの時間が始まる。
ここからまた、新しい呼吸が生まれていく。
喫茶猫屋堂整体
CS60LOHAS北九州緩み





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