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秋晴れの庭と、松ぼっくりと見えない次元の話。喫茶猫屋堂整体〜CS60LOHAS北九州緩み

秋晴れの空は、どうしてこんなにも心をほどくのだろう。

喫茶猫屋堂の近くの公園を歩くと、生垣のベニカナメが朝日を受けて赤い新芽を輝かせている。春のような色なのに、空氣はたしかに秋で、その組み合わせが妙に新鮮だ。


並木のメタセコイアはすでに黄葉し、小さな花のようにも見える球果をいくつもぶらさげている。百日紅(サルスベリ)の葉も赤く色づき、夏の鮮やかな花の記憶をやさしく閉じ込めたまま、季節の移ろいに身を任せていた。


近くの住宅の庭にはヒメシャラがあった。

すべすべとした樹皮はまるで細工を施した器のようで、光が当たると静かに艶を返す。スッと伸びた樹形がすがすがしく、思わず足を止めて見入ってしまった。


その奥には赤いバラ。

晩秋とは思えないほど凛とした咲き方で、ひとつの花がそこだけ時間を止めているようにも見える。


夏の終わり、草刈りをした場所からは、今ごろになってススキが顔を出していた。

ふわふわとした尾花ではなく、もう少し控えめで固い印象のススキだ。よく見ると、その隣にはススキに似た別の草が穂を垂らしている。こちらも水をやらなくても、まるで地面から湧き上がる生命力そのままにすくすく育っていた。


さらに視線を向けると、モミの木のような背の高い樹がそびえ、その足元には不思議な形の松ぼっくりが落ちている。

三つだけ拾って施術室に飾ってみたが、これがなんとも見事な造形美なのだ。均整が取れ、左右のバランスも完璧で、触れると硬く、しかし温かみもある。


「いったいどうやって、こんな形を作るのだろう……」


じっと見つめていると、自然がこの世界ではまだ言葉にならない“形の言語”を持っているように思えてくる。

植物たちは、人間が普段使わない領域――神聖幾何学のさらに奥の次元を通して、自分たちの身体をデザインしているのかもしれない。


花はいったいどこから来るのか。

種はどこから生まれてくるのか。


当たり前の風景のようでいて、考え始めると底が見えないほど深い謎だ。


植物たちはきっと、土の下で仲間どうし小さく会話しながら、同時に遥かな宇宙とも交信している。

風を使って「今日は雨が来るよ」と知らせ合い、月の満ち欠けのリズムに合わせて葉の向きを変え、地面に眠る星の記憶を種に刻んでいる――そんな氣がしてならない。


施術室に飾った松ぼっくりを眺めていると、

人の身体も、植物たちと同じように本来は宇宙と繋がっているのかもしれない、とふと思う。


見える世界と見えない世界の境界が、

秋の光の中でふっと溶けるような一日だった。


喫茶猫屋堂整体

CS60LOHAS北九州緩み

森

 
 
 

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