篠栗町で起きた小さな喜びの共有〜CS60施術日記〜CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者
- 8月30日
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篠栗町の高台にある一軒家の庭に足を踏み入れた瞬間、季節外れのマグノリアの赤紫の花がひっそりと咲き誇っているのが目に入った。その隣には、クチナシの甘い香りと、ピンクの花をつけたサルスベリが鮮やかに並び、柿の木には青い実がたわわに実っていた。
私は庭の景色に見入っていると、リビングの扉が静かに開き、奥様が顔を覗かせた。「暑かったでしょう」と微笑みながら、ひんやりと冷やした桃と梨を差し出してくれる。
梨は青い皮がほんのり残っていて、ご主人の好みの食べ方なのだそうだ。冷たい緑茶と果物を手に、少しだけ庭の風景を眺めながら待っていると、リビングの静かな空氣の向こうで、ご主人が和室に横になっているのが見えた。
腰の動きがあまり良くないらしく、立ち上がるのも容易ではないという。
施術はまず足から始めた。CS60をふくらはぎに当てると、ご主人の体は疲れを抱えていることを素直に教えてくれるように、力が抜ける瞬間と緊張が残る箇所が交互に感じられた。
長い時間をかけてふくらはぎを整え、次に腰、背中、そしてお腹へと施術を進める。お腹は最初こわばっていたが、次第に柔らかさを取り戻し、呼吸も深くなっていくのが分かる。
施術を終え、しばらくリビングで奥様とパイナップルを口にしながら、庭の植物や季節の話に花を咲かせていた。
その時、和室からご主人がゆっくりと起き上がってきた。奥様は思わず目を見開き、また梨をむいて差し出す。
「一緒に食べましょう」と笑顔が重なる。
二人で果物を口に運ぶ時間は、ただの休息ではなく、小さな喜びの共有だった。
夏の果て、ひとりの男が静かに立ち上がった。
その姿は、人生は何度でもやり直せること、疲れたときは休んでいても、やがてまた立ち上がる日が来ることをそっと教えてくれるようだった。
窓の外のマグノリアの花びらが風に揺れるたび、庭の光景は、静かにそして確かに、希望と再生の物語を語っていた。
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