top of page

若松区の雨上がりの空と、冷えた缶コーヒーの味ーCS60LOHAS北九州緩みー

短時間に降った激しい雨が、街をさっと洗い流していった。蝉の声が静かに鳴りやまず、空の遠くでは雷が重たい音を響かせていた。夏の空気が一気に緩み、葉の色が濃く映える午後のことだった。


その日、私は北九州市若松区の緑豊かな住宅街へ、CS60の出張施術に向かった。家々の軒先には夏草がそよぎ、道端に咲いた朝顔がまだ眠たげに咲いていた。


迎えてくれたのは、日焼けした笑顔が爽やかなご主人だった。会社をしばらく休まれているとのこと。どこか肩の力が抜けて、家の空氣も穏やかだった。


「腰がちょっとね、最近疲れてるようで」と、ご主人は照れ笑いを浮かべながら言った。


施術は想像よりも早く身体が緩みはじめた。全体をゆっくりと、丁寧に施していくと、ご主人の顔色が少しずつ変わってくる。言葉には出さずとも、身体のリズムが深呼吸のように落ち着いてきたのがわかる。


日常の中で何の不調も感じていなくても、こうして身体が緩み、足の上がり方や姿勢が変わってくると、「あ、自分、疲れてたんだな」と氣づくことがある。


「こんなもんだと思っていたことが、実は諦めなくてよかったんですね」


そう呟いたご主人の一言が、とても印象的だった。静かで、力強かった。


施術を終えた後、リビングで冷えた缶コーヒーをいただいた。いつも飲んでいる銘柄だそうだが、今日はなんだかおいしいと、笑っていた。


「冷静になって、味を感じると変わらない。でも、嬉しい氣持ちがあると、同じ味でも美味しく思えるんですよね」


なるほど、と思った。味そのものではなく、心の状態で“美味しさ”が変わる。身体が緩むと、心も少しずつ緩んでいく。喜びが戻ってくる。そうすると、いつもの風景が違って見え、缶コーヒーすらも宝物のように感じるのだろう。


帰り道、私は若戸大橋のたもとへと向かった。ここには老舗の店がいくつも並んでいる。古き良き昭和の香りを残しながら、今も変わらず暖簾を掲げる人たちがいる。


「よくぞ続けてこられました」と声をかけたくなるような、そんな商いの姿がそこにあった。


一方で、最近は休業のお知らせも目にするようになった。体調を崩されたとの張り紙に、胸が詰まる。どれほど大切な役割を果たしていた人でも、健康を崩せば続けることが難しい。改めて思う。健康であることは、何かをするための前提であり、何もしない日ですら支えてくれる大きな土台なのだと。


健康について、AIに聞けば答えが出てくるような錯覚をしてしまいそうになる。でも、本当の答えは、空の広さや地面の匂いと同じように、自分の中にある。天地とつながって、自分の身体と静かに対話していく。そんな時間の中にしかないのだ。


それはとても個人的で、誰かと比較するものではない。施術を通して、私もまたそれを深く学んでいるのだと感じた。


雷鳴はいつの間にか遠ざかり、蝉の声だけが静かに残っていた。



Silver

 
 
 

コメント


ご予約/お問い合わせはこちら

喫茶猫屋堂で受けられるCS60整体


CS60LOHAS北九州緩み

 

〒811-0103

福岡県糟屋郡新宮町花立花4丁目1-1喫茶猫屋堂

 

新宮町コミュニティバス「マリンクス」

山らいず線『花立花』バス停下車 徒歩1分

営業時間

11:00~17:00

​日,月曜日,祝日休み

(福岡市東区,福岡市博多区,福岡市中央区,福岡市南区,福岡市城南区,福岡市早良区,古賀市,新宮町,福津市,宗像市,久山町,粕屋町,篠栗町,北九州市,飯塚市,直方市,中間市の方からお越しいただいております)

Mail: cs60sotaro@gmail.com

お問い合わせ

© 2025 CS60LOHAS北九州緩み

bottom of page