草枕温泉てんすいと天水町のジューシー~八幡西区CS60施術日記~CS60LOHAS北九州緩み
- 管理者
- 8月19日
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北九州市八幡西区。
夏の午後、照り返すアスファルトを抜けて、私はまたあの家の門をくぐった。
前回お会いしたときよりも、少しお疲れの表情をされたご主人。
静かなリビングに、窓から吹き込む風鈴の音がひとつ。今回は背骨まわりや腰、座骨を中心に、じっくりとCS60でからだに寄り添った。
施術が終わると、ご主人の顔にふっと柔らかな笑みが戻った。そのままリビングに移り、冷たい麦茶と「和風グレープフルーツのようなジューシー」を出してくださった。
透きとおる黄金色のその一杯は、熊本県の草枕温泉てんすいで買ってきたものだという。
「この前、熊本に出張があってね」と、ご主人は旅の話を始めた。
ある日、予定より早く仕事が終わり、自由な時間が生まれたのだそうだ。
上熊本駅の近くを歩くと、ふと目に入ったのは小さなもんじゃ焼き屋。そこで食べたもんじゃ焼きには、キムチの素のような不思議な調味料があった。それをひとさじ加えると、香りがふっと立ちのぼり、夏の疲れた舌が目を覚ます。
「食欲がない時でも、あれならいけるんだよ」と、笑うご主人の目が少年のように輝く。
もんじゃ焼きで満たされたあと、金峰山の峠の茶屋でだご汁を味わい、山道を抜けて草枕温泉てんすいへ辿り着いた。平日の静けさと澄んだ青空。露天風呂からは雲仙の稜線が、まるで墨絵のように遠くに浮かんでいたという。
「特にこのジューシーが氣に入ってね。天水町のみかんは、本当においしいんだ」
その言葉のあと、ご主人は帰り道で立ち寄った梨園の話もしてくれた。梨は見事に瑞々しく、その甘さは、熊本の陽射しと土地の恵みをぎゅっと詰め込んだようだった。
旅先で出会った景色、食べ物、人。どれも派手さはないが、日常の中に深く息づくものばかりだ。
「熊本って、なんでもない日常が、なんだかすごく魅力的なんだよ」そう話すご主人の横顔を見ながら、私もふと熊本行きの風景を胸に描いていた。
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