赤く揺れる花と、土のぬくもり ―水巻町より―
- 管理者
- 4月21日
- 読了時間: 2分
皆さんこんにちは。
北九州市近郊でCS60の出張整体を行なっておりますCS60LOHAS北九州緩みです。
ある春の日、水巻町の静かな住宅街にお住まいの男性からご依頼をいただきました。
陶芸がご趣味とのことで、日々、土と向き合い、ろくろを回し、手を使って器を形作る作業を丁寧に続けておられるそうです。そんな暮らしの中で、少しずつ感じる腕や指の疲れ。それを整えたいというお氣持ちから、今回CS60の施術を受けてみたいとご連絡くださいました。
到着してまず目に入ったのは、ご自宅の庭先に植えられたトキワマンサクの生垣。
あまりにも鮮やかで、私は思わず足を止めてしまいました。
まるで筆で描いたような、細長い赤い花びらが風にそよぎ、朝の光を浴びてきらきらと揺れていました。その小さな花がひとつ、またひとつと枝先に密に集まり、生垣全体がふわりと赤く燃えるような彩りに包まれていたのです。
「この時期がいちばん綺麗なんですよ」と、玄関先に出てこられた男性が笑顔で教えてくれました。
施術の場所としてご用意いただいたのは、陶芸用の作業部屋の一角。窓の外には、先ほどのトキワマンサクがちょうど見える位置にあり、外の景色を眺めながら、施術が始まりました。
ご本人は「年を重ねると土練りがだんだん重たく感じるようになってね」とおっしゃっていましたが、その手には今も力強さと繊細さが同居しているのを感じました。土と向き合う日々のなかで知らず知らずのうちにたまっていった深層の疲労や緊張。それを一層ずつ、やさしく、ていねいに剥がしていくようにCS60をころころと滑らせていきました。
やがて、手や腕がふっと楽になるような感覚に包まれたご様子で、
「こんなに氣持ちがいいとは思わなかった」
と、ぽつりと言われた言葉が印象的でした。
施術が終わったあと、あらためてトキワマンサクの生垣を眺めながら、しばらくお話をしました。
「陶芸も、花も、どちらも“待つ”時間があるでしょう?花は風を待ち、光を待ち、自然と開いていく。器も、火のなかで育っていく。人も同じですね」
その言葉に、私は深くうなずきました。
ゆるむということは、ただ緩やかになるだけでなく、内側にある“本来の自分”に立ち返ること。自然のリズムに身をゆだねるように、からだがほぐれていく瞬間が、そこにありました。
美しい赤い花が風に揺れ、土の香りと静けさが満ちる空間での施術。
春の水巻町で、ひとつの“やわらぎ”の時間を共有できたことに、心から感謝しています。

Comments